お金があると他人から見ると意味不明な買い物に勤しむ癖があるのですが、かつてお金があった時代に集めたものに、万年筆があります。
見た目の可愛くない、値段だけ高いものを除いて、可愛いやつを沢山買い集めました。今では買えない(価格的にも型番的にも)ものもいくつかあって、中々いい買い物だったと今でもほくそえんでいます。
筆記具ってホント楽しいよね。書く方と書かれる方どっちがいいかっていうと、僅差でやっぱり書く方なんだよね。
昭和アタマの文房具は色んな材料をぜいたくに使い、工場制手工業で一つ一つ手作りなものが多く、クオリティ的に今の時代の量産型と比べ物にならないようなものがたくさんある訳です。
昭和時代に子供時代を送った人の家には必ずあったんじゃないかという、あのプラチナの小さくて短い万年筆覚えてる?アレうちに何本も転がってて、それ全部インク詰まってて全然書けなくて子供心にイライラしたものですが、今私は同じものを持っていて、他の安い万年筆との書き心地の差に愕然としているわけです。
ペン先が14金で出来ているんだけど、買いあさっていたときは「フン、ペン先などなんでも同じよ」って思ってたけど14Kの丁度良い柔らかさは本当に素晴らしいね。すっごく書きやすいんだよ。ああいいなあ。
でも最近の高い万年筆はどれも持ち手が高級志向で、なんだ、蒔絵とかついてて、きんもちわるいんだよ。なんだよあの気持ち悪いペン軸は。値段を上げるためだけに作られたあの気持ち悪さよ。ペン先だけこだわって14K、18Kにして、ペン軸はもっとかわいくしてほしい。
蒔絵の万年筆とか持ってないけど14Kのペン先はとても良い。早く国民が選挙行くようになって貧富の差が埋まってまた気軽に14K、18Kのペン先のついた万年筆が手に入る時代が来ることを祈る。